hCGが思ったように増えないときは大丈夫?
妊娠初期には、血液検査で**hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)**を測定することがあります。一般に「妊娠ホルモン」と呼ばれることもあります。「hCGは48時間ごとに2倍になる」と聞き、数値がそこまで増えていないと不安になることもあるでしょう。しかし、正常に経過している妊娠でも、必ず48時間ごとに正確に2倍になるわけではありません。hCGはいつから増える?hCGは着床後に作られ始め、血液では排卵後約8日頃から検出できることがあります。妊娠初期には急速に増加しますが、hCGの値が高くなり妊娠が進むにつれて、増加するスピードは徐々に遅くなります。48時間ごとに必ず2倍になる?いいえ。「48時間で2倍」というのは分かりやすくした目安であり、すべての正常妊娠に当てはまる絶対的な基準ではありません。増加の目安は最初のhCG値によっても異なります。正常に発育している子宮内妊娠の多くでは、48時間で、初回値が1,500 IU/L未満なら約49%以上、1,500~3,000 IU/Lなら約40%以上、3,000 IU/Lを超える場合は約33%以上増加することが報告されています。hCGの増え方がゆっくりだと問題がある?予想より増加が遅い場合や低下している場合は、妊娠が正常に発育していない可能性や子宮外妊娠などを考えることがあります。ただし、hCGだけで流産や子宮外妊娠を診断することはできません。 また、hCGが順調に増えていても子宮外妊娠を完全に否定できるわけではありません。妊娠の場所がまだ確認できない時期には、一定の間隔でhCGを再検査し、経腟超音波検査や症状と合わせて判断します。1回のhCG値だけで判断できる?多くの場合、1回の数値よりも時間の経過による変化のほうが重要です。正常なhCG値には大きな個人差があり、自然妊娠では実際の排卵日や着床時期が予想とずれていることもあります。hCGがいくつになったら胎嚢が見える?「このhCG値になれば必ず胎嚢が見える」という一つの基準があるわけではありません。実際の妊娠週数や超音波装置、検査条件などによって見える時期は異なります。妊娠の場所がまだ分からない場合は、一つのhCG値だけで判断せず、hCGの変化と再検査の超音波所見を合わせて確認します。子宮内妊娠が確認された後もhCGを測り続ける?必ずしも必要ではありません。超音波で子宮内妊娠が確認され、妊娠の発育を評価できるようになると、hCGの繰り返し測定よりも超音波所見のほうが重要になることがあります。こんな症状があれば早めに受診をhCGの値にかかわらず、強いまたは悪化する腹痛・骨盤痛、特に片側の強い痛み、めまいや失神、肩先の痛み、大量の性器出血、急激な体調悪化がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。